金星は、直径・質量が地球とほぼ同じで、
内部の構造や組成も似ている事から、地球の兄弟惑星と言われている。
ただし、生命にとっては過酷な環境の惑星で、
密度の濃い二酸化炭素の大気に包まれ太陽の熱が閉じ込められる為、
太陽系で一番温度が高く(表面温度は460度にもなる)灼熱の惑星とも言われる。
目次
金星の大きさ(直径・面積・質量)ってどのくらい??
金星の基本情報 | |
直径 | 12104 km |
表面積 | 4.60 ×108 km2 |
質量 | 4.869 ×1024 kg |
平均密度 | 5.20 g/cm3 |
表面温度 | -180度~+430度 |
公転周期 | 224.7日 |
自転周期 | 243.02日 |
太陽からの平均距離 | 1億820万km |
衛星の数 | 0個 |
※㎞2=平方キロメートル、g/cm3=グラム 毎 立方センチメートル
地球と比較をしてみよう!

比較 | 金星 | 地球 |
直径 | 12104km | 12756km |
表面積 | 4.60 ×108km2 | 5.10×108km2 |
質量 | 4.869 ×1024 kg | 5.974×1024kg |
地球と数値比較してみるとこのような結果に。
・直径=地球の約0.94倍
・表面積=地球の約0.90倍
・質量=地球の約0.815倍
参考:ウィキペディア
【画像】太陽系(8惑星)で比較をしてみよう!

太陽系8惑星を大きさ順に並べると、
金星は6番目に大きく、3番目に小さな惑星です。
木星>土星>天王星>海王星>地球>金星>火星>水星 の順。
金星探査の歴史
アメリカと旧ソビエト連邦の競争で始まった金星探査。
探査で得られた情報は私達に驚きと感動を与えてくれました。
マリナー計画(1962~1973年)

▼マリーナ2号
1962年8月、アメリカが打ち上げ。
1962年12月、金星まで3万kmあまりまで接近し、
金星から放射されるマイクロ波を観測して、
金星表面が非常に高温で過酷な環境であることを示した。
▼マリナー5号
1967年、金星まで4000 kmの距離まで近づき、
上層の雲が冷たいことなどを示した。
▼マリナー10号
4000 kmの距離まで近づき、紫外線で連続的に写真を撮って
金星大気の高速循環(スーパー・ローテーション)を見出し、
また磁場が非常に弱いことを明らかにしました。
ベネラ計画(1961~1983年)
▼ベネラ7号
1970年12月、世界で初めて惑星表面に無事着陸し、気候測定に成功。
▼ベネラ8号
大気中を降下中に風速を直接測定した。
また金星表面が地球の曇天ほどの明るさであることなどを示した。
▼ベネラ9号以降
着陸機が表面のモノクロ写真を撮影。
・ベネラ12号
雷が起源と思われる電波をとらえる。
・ベネラ13・14号
初めて地表面のカラー写真を撮影し、
また地表の岩石が玄武岩質であるらしいことを示した。
・ベネラ15・16号
金星のまわりを回る周回機(オービター)で、
レーダーで雲の下の地形を調べた。
パイオニア・ビーナス(1978年)
周回機と着陸機からなる大型ミッション。
周回機は紫外線で雲を撮影したり、金星周辺に広がる電離大気や磁場を調べたり、
レーダーで雲の下の地形を調べたりしました。
着陸機は合わせて4つで、金星のあちこちに突入し、降下しながら大気の温度や風や組成を調べました。
周回機は1992年まで機能して、長期にわたって貴重なデータをもたらしました。
ベガ1・2号(1984年)
風・気温・気圧・雷、大気組成や地表の岩石を調べた。
マゼラン(1989年)
マゼランはスペースシャトルで打ち上げられた初の惑星探査機。
金星のまわりを回りながらレーダーで地形を調べ、
これまでで最も詳しい金星表面の地形図を作りました。
ガリレオ(1989年)
金星の雲を撮影したり、金星大気中の雷が起源と思われる電波を観測した。
あかつき PLANET-C(2010年~観測中)

日本による惑星探査計画で、金星の大気の謎を解明することが目的。
2010年5月、日本の種子島宇宙センターから打ち上げられる。
2010年12月、金星周回軌道への投入を試みるも失敗。
2015年12月、2回目の金星周回軌道への投入が成功し観測へ移行。
金星大気に未知のジェット気流『赤道ジェット』を発見するなど、
様々な観測成果を挙げている。
関連動画
みんなの疑問

■金星について、疑問をまとめたページを作りました。
【疑問内容】
・金星の気圧は何で高いの?
・金星の特徴ってなんですか?
・金星をわずか4日間で一周する大気の循環は何という?? など
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